井戸、ポンプ交換

大切な井戸水をくみ上げるために、井戸ポンプは欠かせません。
しかし、長年使用していると故障したり、性能が低下したりして交換が必要になります。特に井戸ポンプを所有している場合は、交換時期を見極めて長く使うことが大切です。

長年活躍してきた井戸ポンプ、
そろそろ交換時期かも？

ここでは井戸ポンプの交換時期や種類ごとの目安や費用、そして自分で交換作業はできるのか？の疑問にお応えします。そして、業者に依頼した際の費用などを分かりやすく解説します。

井戸ポンプ交換の目安

屋外設置の井戸ポンプは、高い圧力に耐えられるよう頑丈に作られています。一般的な寿命は10年から15年と言われています。井戸ポンプ設置後10年が経過し、以下のような不具合が発生した場合は、修理よりも交換を検討した方が良いでしょう。

このような不具合が発生しただけでなく10年以上経過している井戸ポンプは、予防として交換をすることをおすすめします。

井戸ポンプの主な種類

井戸ポンプの種類は大きく分けて浅井戸ポンプと深井戸ポンプの二種類があります。

浅井戸ポンプは一般的に10メートル程度の浅い井戸で使用されるポンプです。
揚程が低く、比較的安価ですが、揚水量が少ないのが欠点です。

深井戸ポンプは、30メートルより深い井戸で使用されるポンプです。
揚程が高く、安定した水量を供給できます。

この2種類の井戸ポンプのしくみや寿命をそれぞれ分けてご紹介します。
浅井戸ポンプと深井戸ポンプの寿命は、設置場所や構造・使用状況によって異なるため一例として参考にしてください。

	浅井戸用ポンプ	深井戸ポンプ
構造	冬に起こりやすい井戸トラブル！冬場や寒冷期は井戸の凍結とつまりのトラブルが起きてしまうことも！原因と対処法をご紹介します。	水中モーターで直接水をくみ上げるサブマージブルポンプと呼ばれる構造が一般的です。水中環境に耐えられるよう密閉構造になっている特徴があります。
主な使用状況	家庭菜園や洗車など、比較的少量の水をくみ上げる用途に適しています。	農業や工場など、大量の水をくみ上げる用途に適しています。
寿命	構造がシンプルで負荷も少ないため10年程度	密閉構造で水中環境にも耐えられるため15年程度

井戸ポンプの交換は自分でできるの？

井戸ポンプの調子が悪くなった時「自分で交換できるかな？」と考える方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと…
井戸ポンプの交換は、知識や経験がない場合は業者に依頼することを強くおすすめします。

井戸ポンプの交換の難易度

浅井戸ポンプ

比較的簡単でDIYが得意な方であれば工具さえそろえば交換できる可能性があります。
深井戸ポンプ

構造が複雑で専門的な知識や技術が必要。自分で交換しようとするのは大変危険です！必ず業者に依頼しましょう。

井戸ポンプ交換方法

井戸ポンプ交換方法は、井戸の種類（浅井戸・深井戸）によって大きく異なります。以下、それぞれの交換方法を詳しく解説します。

浅井戸ポンプの交換手順

①ブレーカーを落として、井戸ポンプへの電源を切ります。
②ポンプから水を抜き、井戸ポンプ周辺を乾燥させます。
③ポンプと繋がる配管を取り外します。
④ポンプ本体を固定しているボルトを取り外し、ポンプを取り外します。
⑤新しいポンプを固定し、配管を繋ぎます。
⑥ブレーカーを上げて、井戸ポンプへの電源を入れます。
⑦ポンプが正常に動作することを確認します。
深井戸ポンプの交換手順

①ブレーカーを落として、深井戸ポンプへの電源を切ります。
②制御盤や配管など、地上にある設備を取り外します。
③ワイヤーロープやクレーンを使って、井戸ポンプを引き上げます。
④井戸ポンプ下部に設置されているジェット部品を取り外します。
⑤新しいポンプを井戸に吊り下ろし、ジェット部品を取り付けます。
⑥井戸ポンプと配管を繋ぎます。
⑦制御盤や配管など、地上にある設備を元通りに設置します。
⑧ブレーカーを上げて、深井戸ポンプへの電源を入れます。
⑨ポンプが正常に動作することを確認します。

井戸ポンプの交換費用

井戸ポンプの交換費用は、浅井戸ポンプと深井戸ポンプで異なります。以下、それぞれの費用目安と、費用差の理由について詳しく解説します。

浅井戸ポンプは、地下水位が浅い場所で使用されるポンプです。構造が比較的シンプルで、交換費用も深井戸ポンプに比べて安くなります。

浅井戸ポンプの交換費用

交換作業費

約42,000円～（税込）
ポンプ代

約7~10万円程
処分費

約3,300円～（税込）

合計

約15~20万円程

深井戸ポンプは、地下水位が深い場所で使用されるポンプです。構造が複雑で様々な要素によって変動するため、一概にいくらとは言えません。一般的には18万円〜40万円程度とされています。

井戸が深いほど、ポンプ本体や配管の費用が高くなります。また、工事時間も長くなり、人件費も高くなります。以下は、井戸の深さ別の深井戸ポンプ交換費用目安です。

深井戸ポンプの交換費用

井戸深さ50m未満

18~25万円程
井戸深さ50m～100m

25~35万円程
井戸深さ100m超

35~40万円程

深井戸ポンプの交換費用は比較的高いですが、地域によっては、井戸ポンプ交換費用の一部を補助してくれる制度があります。お住まいの自治体に問い合わせて、詳細を確認することをおすすめします。

井戸ポンプ交換を検討する際には、井戸の種類だけでなく、ポンプ本体の性能や業者の見積もり内容などを比較して、最適な業者を選ぶことが重要です。

上記の費用目安は、あくまでも目安であり、実際の費用は業者や地域によって異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。また、井戸の深さや必要な部材によって費用が大きく変わるため、事前に業者に井戸ポンプの状況や詳細を伝えて見積もりを取るようにしましょう。

井戸ポンプを業者に依頼するメリット

熟練の技術による
確実な作業

経験豊富な業者であれば、熟練の技術で安全かつ確実に作業を行います。
万が一のトラブル時にも
安心の保証！

業者に依頼した場合、万が一のトラブルが発生しても保証を受けることができます。部品の故障や施工ミスなどが原因で不具合が生じた場合も修理や交換費用を負担してもらえる可能性があります。
豊富な知識と経験に基づいた
最適なアドバイス

井戸ポンプの種類や設置場所、お客様のニーズなどを総合的に判断し最適な井戸ポンプを提案してくれます。また、井戸水質やメンテナンス方法など、井戸に関する豊富な知識と経験に基づいたアドバイスを受けることができるので、とても頼もしいですね。
予想外のトラブルにも
柔軟に対応

井戸ポンプ交換作業中に、予想外のトラブルが発生することもあります。しかし、経験豊富な業者は迅速かつ柔軟に対応し、工事を進めます。安心と安全を手に入れるために、ぜひ信頼できる業者に依頼することをおすすめします。

近年は節約、そして災害時の対応策として井戸を設置する方が増えてきました。井戸ポンプは、井戸水を汲み上げるために必要不可欠な設備です。

井戸ポンプを長持ちさせるために定期的な点検が大切です。井戸ポンプは使用頻度や設置環境によって劣化が進み、主な交換目安は10年〜15年程度です。

交換の見極めポイントを定期的にチェックしてご家庭の救世主として井戸ポンプを上手に利用していきましょう！