井戸ポンプ:設置費用と維持費の真実!後悔しないための徹底ガイド
近年、節水意識の高まりや災害への備えから、井戸ポンプの設置を検討する方が増えています。水道料金の節約や停電時にも水が使えるというメリットがある一方で、設置費用や維持費などのコスト面がネックとなる場合もあります。
この記事では、井戸ポンプを設置したいけど具体的な費用の目安を知りたい方へ、井戸掘りの費用だけでなく、ポンプ本体や配管・設置工事費・電気代やメンテナンス費用など、あらゆるコストをご紹介します。
井戸ポンプ設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
そもそも井戸の寿命はあるの?
井戸の寿命は、個人用・業務用・災害対策・その他の用途によって異なりますが、一般的には10年から25年程度とされています。また、給水ポンプは7年から15年程度になります。
もちろん、40年から50年以上経過しても稼働している井戸もありますが、日常的な使用方法や地震などの自然環境の影響によって劣化が早まることもあります。
定期的な点検を実施し、適切な取水能力を確認してください。
・水が濁る。
・異音がする。
・水の量が減少する。
・砂が混じるようになる。
・ポンプの電流計が不安定になる。
井戸を設置してから、以上のような症状が出た際は業者に修理を頼みましょう。
実際井戸を設置するにあたっての費用は?
では、実際井戸ポンプを設置する場合の設置費用を順番にご紹介していきます!
井戸掘りの費用
井戸掘りは、井戸ポンプを設置するうえで一番重要なものです。そして、設置費用の中では最も大きな割合を占めます。井戸掘り費用の内訳は主に掘削方法・地質・深度によって大きく異なります。浅井戸と深井戸の2種類それぞれについて紹介していきます。
・浅井戸
地下10m程度の浅い井戸です。掘削方法としては、手掘りや機械掘削があります。
費用相場は約数十万円〜100万円程度です。
・深井戸
地下10mを超える深い井戸です。掘削方法としては、ボーリングや穿孔があります。
費用相場は約100万円〜数百万円程度です。
地質や深度によって、掘削難易度が大きく変わります。岩盤が多い地質や、深い深度を掘削する場合は費用が高くなります。
ポンプ本体の費用と特徴
井戸を掘った後は、井戸ポンプを設置します。ポンプ本体の費用は、種類・揚水能力・機能によって異なります。
・ジェットポンプ(浅井戸用)
費用相場は、数万円〜20万円程度です。比較的安価で、構造がシンプルなのでメンテナンスしやすいのが特徴です。
・水中ポンプ(深井戸用)
費用相場は、20万円〜数十万円程度です。ジェットポンプよりも揚水能力が高く、静音性が高いのが特徴です。
・サブマージブルポンプ(水中モーターとポンプの一体型)
費用相場は、数十万円〜100万円程度です。サブバージブルポンプは静音性が高く、メンテナンスがしやすいのが特徴です。
【ポンプの種類による電気代の違い】
ジェットポンプ:電気代が比較的安価です。
水中ポンプ:ジェットポンプよりも電気代が高くなります。
サブマージブルポンプ:省エネ性が高いポンプも多く、電気代を抑えることができます。
サブマージブルポンプとは・・・
水中モーターとポンプ部分を一体化させた水中設置型ポンプのことです。英語では「Submersible Pump」と呼ばれます。
井戸掘りや井戸ポンプの設置にかかる工事費は、設置場所の状況によって異なります。設置業者は、実績や信頼性のある業者を選ぶことが重要です。また、複数の業者から見積もりを取ることで、各業者のサービス内容や料金体系を比較検討できます。
費用の相場も知ることができるため、最低でも3社以上の業者に見積依頼を行いましょう!
井戸を設置する上で行政への申請の仕方
井戸や井戸ポンプを掘削するには、お住まいの市区町村の条例に基づいて、事前に行政への許可を得ることが必要です。許可申請は、地域によって手続きや必要書類が異なるため、詳細はお住まいの市区町村の役所にお問い合わせください。
以下では、一般的な申請手続きの流れと必要書類について説明します。
①申請窓口
申請窓口は、お住まいの市区町村の役所となります。担当課は、環境課、水道課、農業振興課など、自治体によって異なります。事前に役所のホームページなどで確認しておきましょう。
②事前相談
掘削を計画する前に、担当課へ事前相談を行うことを推奨します。相談することで、必要書類や手続きについて詳しく教えてもらうことができます。
③必要書類
必要書類は、地域によって異なりますが、一般的には以下の書類が必要です。
・井戸掘削届
掘削場所、掘削深度、掘削業者などの情報を記載します。
・土地の登記簿謄本
掘削予定地の所有者を確認するためのものです。
・付近図
掘削予定地周辺の状況を図面にまとめたものです。
・井戸掘削計画書
掘削方法、井戸の構造、水質検査計画などを記載します。
・掘削業者の営業許可証
施工業者の資格を確認するためのものです。
上記以外にも、写真や追加書類が必要となる場合があります。詳細は必ず事前に確認しておきましょう。
④申請手続き
必要書類を準備します。
↓
申請窓口へ必要書類を提出します。
↓
受理後、審査が行われます。
↓
審査に問題がなければ、許可が下り、掘削することができます。
審査期間は、自治体によって異なりますが、数週間〜1ヶ月程度かかる場合が多いです。
井戸ポンプの維持費:ランニングコストを徹底分析
井戸ポンプを設置したら電気代やメンテナンス費用、その他費用の使用をしていくうえでかかるランニングコストも考慮しましょう!
電気代
電気代は、井戸ポンプのランニングコストの中で最も大きな割合を占める項目です。ただし、ポンプの種類や水の使用量そして電力会社の料金プランによって異なります。
・使用量による電気代の変化
使用量が多ければ多いほど、電気代は高くなります。そのため節水意識を持つことで電気代を抑えることができます。
・電気料金プラン
電気料金は電力会社によりますが、時間帯によって電気料金が異なるプランや節約になるプランを利用することで、電気代を抑えることができます。井戸を設置する際は、電力会社のプラン比較も検討に入れておきましょう!
メンテナンス費用
井戸ポンプのメンテナンス費用には、点検費用・修理費用、そして故障した部品交換費用などが含まれます。
・定期点検の費用
定期点検は、ポンプの故障を予防するために必要です。こちらも専門知識が必要なため業者に依頼することをおすすめします。(費用相場:約数千円〜1万円程度)
・故障修理の費用
ポンプが故障した場合の修理費用は、故障内容や部品によって異なります。(ポンプ本体の費用相場:約5万円~10万円程度)
こちらも複数の業者から見積依頼をしてしっかり比較検討を行いましょう!
その他の維持費
井戸ポンプを使用していくうえで必要な水の定期的な水質チェックもしっかりと行いましょう!
・水質検査費用
井戸水を飲む場合は、設置する際のみではなく定期的に水質検査が必須です!水質検査は、設置する際と同様の費用額です。(水質検査費用:約1万円~3万円程度)
・水道料金
井戸ポンプを設置しても、水道水を全く使わないわけではありません。そのため水道料金もランニングコストの一つとして考えておきましょう!
井戸ポンプの設置前に、しっかりとランニングコストを把握し予算を立ててくださいね。
まとめ
井戸ポンプは多くの部品から作られている機械のためメンテナンスを行わないと故障の原因となってしまいます。
メンテナンスを定期的に行うことで長く使用していくことができます。そのため、設置や修理の場合だけではなく、メンテナンスもプロの専門業者へ依頼することをおすすめします。
家計の節約をしていきながら上手に井戸ポンプを使用していきましょう!